人間の心のドラマを歌うシンガー、谷村新司。「昴 -すばる-」（1980年）や「群青」（1981年）、加山雄三との共演曲「サライ」（1992年）などスケールの大きなバラードを身上とする。アリスの頃はフォークやロックからの影響が色濃かったが、ソロとして自身の歌を追求する中でこの音楽性が確立していった。高い歌唱力への評価はもちろん、海外での活動も積極的だったことで、特にアジア圏では高い人気を誇っている。谷村は深みのある情緒豊かな歌声で、人と人との心の触れ合いやすれ違い、感情の浮き沈みをドラマチックに歌い上げる。