リル・ベイビー

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リル・ベイビーについて

一説によれば、リル・ベイビー(本名Dominique Jones、1994年生まれ)は元々ラッパーになることを望んでいなかったようだ。ただ、その道に進むよう熱烈に勧めるサポーターがいた。それがアトランタの実力者であり、ミーゴスらのブレイクを仕掛けたレーベルQuality Controlのヘッドを務める、PeeとCoach Kだった。2人はベイビーがまだ10代で、ストリートでギャンブラーをしていた頃からラップを勧めていたものの、本人は興味を示さなかった。しかし薬物所持で2年間服役したことがきっかけで、彼は本気でラップのキャリアを考えるようになる。そこからはあっという間だった。ラップを始めて1年も経たないうちに、ベイビーは6作ものミックステープを発表し、2018年にアルバム『Harder Than Ever』をリリース。ちなみにこの頃、彼がストリートではなくスタジオで時間を過ごせるようにと、ヤング・サグが生活費をサポートしていたという。ベイビーは、そのヤング・サグやガンナ、ミーゴスといった他のアトランタのラッパーたちと比べると、控えめなスタイルだった。ファッションショーを拒否し、身体にはタトゥーも入れず(彼はキッチリした白人社会のビジネスパートナーたちに、本当の自分を誤解されたくなかったのだ)、歌詞における誇示もマイルドだった。「Emotionally Scarred」でも、“俺は自分をG.O.A.T(=史上最強)と呼んだりしない、その愛を人々に届けたい (I never call myself a G.O.A.T./I leave that love to the people)”とラップする。だがそこにあるリリシズムと内に秘めた激しさ、そして余計な飾りのない倫理観がベイビーのトレードマークとなった。アルバム『My Turn』がチャートのトップを飾り、「The Bigger Picture」が2020年末の第63回グラミー賞の2部門においてノミネート、そして第2回Apple Music Awardsのアーティスト・オブ・ザ・イヤーの座にも輝いた。「かつてのあの状態からここまで上り詰めて、何でもない奴で終わるわけにはいかない」と、『My Turn』をリリースした際にベイビーはApple Musicに語った。「もうその段階は過ぎたと思っている」

出身地
Atlanta, GA, United States
生年月日
1994年12月3日
ジャンル
ヒップホップ/ラップ

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