- Tarzan (Original Motion Picture Soundtrack) · 1999年
- Chinese Wall (Bonus Track) · 1984年
- The Singles (Deluxe Edition) · 1984年
- Face Value (Deluxe Edition) · 1981年
- No Jacket Required (Deluxe Edition) [Remastered] · 1985年
- Tarzan (Original Motion Picture Soundtrack) · 1999年
- Hello, I Must Be Going! (Deluxe Edition) · 1982年
- No Jacket Required (Remastered) · 1985年
- ...But Seriously (Remastered) · 1989年
- Love Songs · 1988年
- No Jacket Required (Remastered) · 1985年
- Tarzan (Original Motion Picture Soundtrack) · 1999年
- Tarzan (Original Motion Picture Soundtrack) · 1999年
必聴アルバム
- 1980年代初頭、フィル・コリンズはジェネシスの主導権を握り、プログレッシブロックの旗手からトップチャートに君臨するバンドへと方向転換させた一方で、ソロキャリアもスタートさせ、大成功を収めた。フィルにとって最も重要な年といえるのが1985年である。ジェネシスが1983年にセルフタイトルアルバムをリリースしてチャートの1位に輝き、ソロ活動として映画『カリブの熱い夜』のために手掛けたテーマ曲でグラミー賞を獲得した後、コリンズは3作目のアルバム『No Jacket Required』をリリースした。このアルバムは1980年代における彼にとってのピーク作といえるだけでなく、サックスソロに甲高いギター、キラキラしたシンセサイザーにプログラムされたドラムビートという、時代性を定義するサウンドにもなった。ソロキャリアを始めた当初、コリンズは1960年代のレトロなサウンドへのオマージュと、モダンなプロダクションテクニックとの間で揺れ動いていたが、『No Jacket Required』は両者を難なく融合させ、当時のマドンナやプリンス、マイケル・ジャクソンといったポップスターたちと同じく、モータウンとMTVを掛け合わせた派手なサウンドを作り出してみせた。オープニング曲「Sussudio」と、同様のスタイルの「Who Said I Would」では、エレクトロニックを巧妙に加えて、リスナーをダンスフロアへ追い立てるようなシンセサイザーと金管楽器を響かせ、自分の曲でもプリンスの「1999」のようにパーティできるのだと証明してみせた。さらに、ソフトでロマンチックな幻想曲「One More Night」へ忍び込んだり、同じくエキゾチックで不吉な「Long Long Way to Go」では社会性の強い領域へ踏み込んだりと、バラードの名手としてのコリンズのステータスを強固にした作品でもあった。そして全曲がヒットシングルになってもおかしくない本作で(実際半数の曲がそうなった)、コリンズは突出した名曲「Take Me Home」を最後(1985年当時のアナログオリジナルバージョンではラストに収録)に取っておいた。それは彼の1980年代の黄金期を完璧に形にした曲であり、一人の男が狂気へ転落するさまをシビアに描きながらも、天から与えられたとも言える感動的なアンセムとなった。
- 2022年
- 2021年
- 2021年
アーティストプレイリスト
- ソロ作品でヒットを連発。当時 、世界で一番忙しい男と呼ばれたアーティスト。
- ルーツであるソウルミュージックを胸に、多方面に広がる歌声と音楽性。
- 唯一無二の音楽世界に息づく、英国ロックやソウル、ジャズなど多彩な要素。
シングル&EP
- 2012年
ライブアルバム
ベストアルバム、その他
- 2019年
- 2019年
- 2004年
- 1987年
参加作品
- Don Vicky A.k.a I Love Jesus
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- 2016年
フィル・コリンズについて
1980年代を通して、フィル・コリンズはポップラジオを席巻し、商業的な作品の中に堂々と自由奔放な実験感覚を落とし込んだ。1951年にウエストロンドンで生まれ、イギリスのプログレッシブロックバンド、ジェネシスのドラマー(後にリードシンガー)を務めながら、コリンズは持ち前の冒険的な戦術を駆使し、バンドを予想もしなかったようなポップのメインストリームへと導いた。だが彼のソロ作品はそれ以上の成功を収めることになった。1981年のソロデビューシングル「In the Air Tonight」は、瞑想的なシンセと、おなじみのカタルシスを感じさせるドラムソロのコントラストが印象的で、同作で使用されたゲートリバーブはその後10年間あちこちで耳にするエフェクトとなった。1985年のヒットアルバム『No Jacket Required』では、先鋭的なエレクトロニクスとエフェクトを使いながら心のこもったボーカルを拡張し、しばしばドラムやリードボーカルだけでなく複数のキーボードもこなしてみせた。スタジオでの職人技と真摯な感情を両立させる、まれに見るバランス感覚のおかげで、コリンズは大物ラッパーや彼の曲を好きなようにサンプリングしたプロデューサー、さらにはTame Impalaのようなインディーバンドやポップアーティストのヒーローとなった。一方で、彼は1999年にヒットしたディズニー映画『ターザン』のサウンドトラックを手掛け、若い世代にその天賦のリズム感を披露した。コリンズは現代のポップシーンにおいてクラシックな音楽家の一人であり、風変わりなアイデアを最大限に追求するためなら、“ススーディオ(Sussudio)”といった造語も作る人であり続けている。
- 出身地
- Chiswick, London, England
- 生年月日
- 1951年1月30日
- ジャンル
- ロック