おすすめアルバム
- The Dark Side of the Moon · 1973年
- The Wall · 1979年
- The Dark Side of the Moon · 1973年
- Wish You Were Here · 1975年
- The Wall · 1979年
- The Dark Side of the Moon · 1973年
- The Dark Side of the Moon · 1973年
- The Dark Side of the Moon (50th Anniversary) [Remastered] · 1973年
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必聴アルバム
- ロジャー・ウォーターズが自身の生い立ちをもとに書いたストーリーを軸に、ロックオペラの形式で進行する一大コンセプトアルバム。ロックスターと戦争を風刺しつつ、疎外感のメタファーとして壁をモチーフに構想。ドラマティックな音作りで定評のあるボブ・エズリンを共同プロデューサーに起用し、多大な時間を費やして完成させた。少年たちのコーラスが彩りを添える"Another Brick In the Wall, Pt. 2 "は、シングルリリースされて大ヒット。また、デヴィッド・ギルモアによるブルージーな味わいたっぷりのギターソロをフィーチャーした"Comfortably Numb"は、本作随一の聴かせどころとなっている。「The Dark Side of the Moon」に次ぐメガセールスを記録した1970年代最後のアルバム。
- 前作「The Dark Side of the Moon」の驚異的なロングセラーと続編への高まる期待を受けて、2年半ぶりに発表された通算9作目。デヴィッド・ギルモアが奏でる泣きのギターフレーズに触発されてロジャー・ウォーターズが書いた"Shine On You Crazy Diamond"は9つの楽章からなり、25分を越える大作となった。かつての盟友シド・バレットに捧げたともいわれるが、一方で成功の代償による自分たちの創作意欲の低下や音楽業界への不信感、社会風刺的メッセージなどをこれまでになく情緒的なサウンドで表明した楽曲が並んでいる。実験性や音響の先進性は薄れてしまったが、リスナーの反応は良く英米チャート1位を獲得した。
- 結成当初のピンク・フロイドで作詞/作曲とリードヴォーカルを担当し、バンドの主導権を握っていたシド・バレット。タイトルやモチーフに彼のエドワード朝児童文学趣味が刻印されたこのデビューアルバム。そのシュールかつサイケデリックな音楽性はリリースから半世紀経てもなお特別なものだ。視覚的にも音響的にも時代の先端を走っていた彼らのライブ演奏の片鱗がうかがえるのが"Astronomy Domine"と共にステージで欠かせないレパートリーだった"Interstellar Overdrive"。エコーマシンや電子オルガンを使った即興味あふれるインストゥルメンタル曲でアバンギャルドな演奏が強烈な光彩を放っている。
- 2014年
- 1994年
- 1983年
- 1979年
- 1977年
アーティストプレイリスト
- サイケなサウンドと独自の世界観でリスナーを魅了したプログレ・バンドの雄。
- ヒップホップからエレクトロニック系のアーティストまで幅広くサンプリングされるピンク・フロイド。
- ステージパフォーマンスの最先端をいく、彼らのライブ曲を集めたプレイリスト。
- 多くのアーティストの実験精神を刺激し続けてきた浮遊感のあるサウンドと文学的な歌詞に浸ろう。
- メンバー変遷の中、高度なロック・アンサンブルを形成した道のりを確かめる。
ピンク・フロイドについて
ピンク・フロイドは、完璧なハイファイプロダクションと精巧なコンセプトアルバム、プラネタリウムのレーザーショーなどの彼らが世に広めたものだけでなく、否定してきたものについても注目すべきだろう。彼らは入念に培った神秘性を備えることで、人気を集めるようなポップスターの役割を演じなくても世界有数のロックバンドになれることを証明してみせた。最初にバンドを率いていたのが抑え切れないカリスマ性を宿したシド・バレットであり、その無鉄砲な才能が1967年の『The Piper at the Gates of Dawn』で脳を混乱させるサイケデリアを生み出していたことを考えれば皮肉なことだ。しかし奇行が目立つようになったバレットが1年後にバンドから解雇されると、ピンク・フロイドはより謎めいたコズミックロック集団へと変貌を遂げた。ロジャー・ウォーターズのベースラインの推進力、リチャード・ライトがキーボードで奏でるこの世のものとは思えない持続低音、ドラマーのニック・メイソンが刻む正確なリズム、そしてバレットの後任デヴィッド・ギルモアの感情の奥深くへと鳴り響くギターがその原動力となった。『Ummagumma』や『Meddle』などのアルバムは、壮大な楽曲構成でプログレッシブロック時代の到来を告げた。さらにそれから何十年も後には、彼らの功績が基盤となって、ポストロックやドゥームメタルといったインディームーブメントが起こることになる。1973年の『The Dark Side of the Moon』でのピンク・フロイドは、もはやアンダーグラウンドミュージック愛好者の領域に留まるバンドではなくなっていた。彼らの探究心あふれる美学が無駄も継ぎ目もない曲のサイクルに生かされたこのアルバムは、実に14年連続でビルボードチャートに入り続けた。以後、この作品はスタジオで丹念に作り上げられるアートロックの指標となり、Tame Impalaなど次世代のバンドからも追求され続け、一方ではそのエレクトロニクスの先駆的な使い方がダフト・パンクなどの冒険好きなダンスアクトにインスピレーションを与えてきた。また、このアルバムはウォーターズの叙情的な歌声が前面に出た作品でもあり、イギリス社会を批判する歌詞は、彼らを嫌いだと言い張るパンクスに負けないほど痛烈だった。その後、ウォーターズのビジョンは個人的な喪失(バレットにささげたといわれる1975年の『Wish You Were Here』)や政治的な権力構造(1977年のオーウェル流の寓話『Animals』)を探究した一連の名作においてさらに卓越を極め、1979年の壮大なアリーナロックオペラ『The Wall』で頂点に達した。『The Wall』からは、ピンク・フロイドにとって唯一のナンバーワンシングル「Another Brick in the Wall, Pt. 2」が生まれ、難解で骨の折れる作品に対してリスナーに分かりやすい入り口を提供するという彼らの才能を裏付けることになった。ウォーターズは1985年に脱退するまで、バンドの創作活動における過大なまでのイニシアチブを発揮し続け、その後残りのメンバーはピンク・フロイドの名義で1990年代に入っても活動を続けた。2005年のLive 8でウォーターズとの一夜限りの再結成公演を行い、2008年にライトががんで他界した後、ギルモアとメイソンは2014年にピンク・フロイド最後のアルバム『The Endless River』をリリース。ロック史上屈指の斬新で波瀾(はらん)万丈なバンドは安らかに眠りに就いたと思われたが、2022年4月にはウクライナ支援のための楽曲「Hey Hey Rise Up」 を発表した。
- 出身地
- London, England
- 結成
- 1965年
- ジャンル
- ロック