climax

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トータスのジョン・マッケンタイアをレコーディングプロデューサーに迎えた作品としては前作 「When you were a beauty」 に続いて2作目、バンドとしての通算にすると7枚目のアルバムとなるのが本作。録音はマッケンタイアの本拠地、シカゴ。ストリングスやホーンセクションなどを大胆に導入したオーガニックな仕上がりの前作と比較しても、本作は、シンセサイザーを多用し、抜き差しの多いクールでソウルフルな仕上がりになっている。また、作詞作曲クレジットがすべてグループ名義になっており、メインライターだった片寄以外の2人、高桑圭と白根賢一が手がける楽曲の割合が増えていることも、バンドが生き物のように変貌を遂げつつある印象を抱かせるのにひと役買っている。高桑がヴォーカルをとる "Dammy Oscar"、 "Honey"、 "Charm Against Evil" といった楽曲は、バンドのセクシーにして怪しげな雰囲気を担うに余りある活躍ぶりの一方で、郷愁をそそるメロディラインを持つ "China Bowie" や "Devil’s Organ" で見せる、片寄のこれぞグレイト3と言わんばかりの焦燥感をかきむしられるヴォーカルの存在感はやはり揺るぎがたいものがある。また、"Superstar"、 "Television"、 "Al Capone" などのトータス的な音響処理をも想起させる楽曲のクオリティの高さを見るだに、本作におけるマッケンタイアの果たした役割の大きさを痛感させられる。

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