サウンド面での中心だったキーボーディスト三柴江戸蔵が脱退し、橘高文彦、本城聡章のギタリスト2人が加入して制作された1989年リリースのサードアルバム。エレガントかつ奇怪なフレーズで筋少サウンドの世界観に濃淡をつけていたキーボードの代わりに、今作では哀愁のあるメロディアスなフレーズやメタリックなギターリフが駆使され、新しいドラマを見せている。後に筋肉少女帯という名をお茶の間レベルまで浸透させた"日本印度化計画"や"これでいいのだ"といったキャッチーな曲の一方で、シュールかつナンセンスなストーリーが展開していく"最期の遠足"、プログレッシブな"星の夜のボート"、"月とテブクロ"といった、陰鬱な美しさが冴え渡る楽曲も聴きどころのひとつ。
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