R-指定をはじめ、MCバトルで名をはせたラッパーたちが腕を磨いた梅田サイファーの主要メンバーが一堂に会したフルアルバム。2007年にラッパーのふぁんくが大阪・梅田駅前の歩道橋で始めたストリートのセッションから派生した不定形のコレクティブによる本作は、R-指定やふぁんく、KOPERU、テークエム、pekoら14名のラッパーと、彼らにビートを提供してきたCosaqu、ONGR、KennyDoesらを主軸に、大きな飛躍を果たしている。m-floの☆Taku Takahashiをプロデューサーに迎えた「ビッグジャンボジェット」では高速で駆け抜ける多彩なビート上でMCたちが個性とスキルを振りまき、tofubeatsがゴスペルテイストのビートを提供した「いつかまた」のマイクリレーではコロナウイルス以降の未来に希望を託す。現場で培った各人のセンスやスキル、経験が時にぶつかり合い、時に一体となり、作品に渦巻くようなエネルギーを生み出している。